ここではノーリスクの元本保証型の商品・低リスクの商品(個人向け国債、地方債、社債)について紹介しています。
普通預金や定期預金の利率は、ほぼゼロに近いことは既にご存知のことでしょう。一般の預金はお財布代わりとして預けておくのはよいですが資産運用という意味では全く効果がありません。
預金以外で元本保証されるのは国債。安全性が高く、預金と比べると一定の利率が期待できます。国債に比較して地方債→社債と利率が高くなりますが、その分リスクも高くなっていきます。
ノーリスク・低リスクの金融商品は普通預金よりは利率がよいといっても、年利が2%を超えるほどの商品はなく、高金利というレベルではありません。お金を守るという意味で、資産を分散して投資する中の一つとして考え、満期まで所有するのが効果的です。
個人向け国債には発行時点で投資結果がわかる固定金利型と実勢金利に応じて、半年ごとに金利を見直す変動金利型があります。どちらも最低金利保証が あって金利情勢が悪化したとしても0.05%(年率)の金利は約束されること、国が発行するものなので国家が破綻しない限りは元本保証されるため、債券が 紙くずになる心配もなく安心感という点ではこれ以上のものは無いでしょう。
実際にどのくらいの利率なのか気になるところですが、平成23年2月に発表された個人向け利付国債(固定3年)の発行条件を読むと利率は年率0.27%(税引後0.216%)。この場合、固定金利型ですから利率は満期まで変わりません。
都市銀行の普通預金が年0.020%、3年もののスーパー定期でも年0.060%(平成23年2月現在)ということを考えると銀行に寝かせておくよりずっと得なことがわかります。
元本保証のほか最低金利保証まである安心の国債ですが、デメリットがないわけではありません。固定金利型、変動金利型ともに一定の据え置き期間が あって中途換金ができないのがその一つです。3年固定金利型では1年、5年固定金利型では2年、10年変動金利型では1年を経過しないと換金できない仕組 みになっています。
また、据え置き期間後であっても満期前に換金してしまうと、直前の利子数回分相当を差し引かれるシステムになっていますので要注意です。変動金利型 10年と固定金利型3年では直前2回分の各利子×0.8、固定金利型5年の場合はは直前4回分の各利子×0.8が差し引かれることになりますから、元本割 れしないとしても金利のうま味が消えてしまうことになります。
国債は満期まで持つ覚悟がないと資産運用として魅力的なものにはなりません。とはいえ一定の期間、使うことがないとわかっている銀行預金などがある場合は、分散させて財産を守る効果は期待できますからよく考えてから選ぶことが重要です。
地方公共団体は地方税、地方交付税などで歳入を賄うことが原則ですが、限定的に地方債を発行し交通、水道事業や公共施設の建設など特定の事業の経費に充てることが認められています。
地方債には「公募地方債」と「銀行等引受地方債」の2種類がありますが、一般向けには広く投資家に募る公募地方債(個別債)や複数の自治体が共同発 行する共同債を購入することになります。地方債の発行期間は多様化しつつありますが額面1万円、償還期間10年のものがが主流となっています。
一般企業と違い、地方公共団体の倒産は法律上ありません。また、地方債の安全を守る制度が整っているため、資産運用としてのリスクはきわめて少ないと言ってよいでしょう。
その理由の一つは、地方税収入の他に地方交付税の算定時に地方債の元利償還金の一部を算入するなど、必要な財源を国が保証している点。また、実質公 債費18%以上や赤字の地方公共団体に起債制限があること。さらに「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」の施行により財政状況が公開され財政再生基 準以上となった団体は国の関与により財政の再生が確実に行われることなど、国によるバックアップ体制ができているからです。
それでも不安という場合は、金融機関向けに日本格付け投資情報センター(R&I)が行っている自治体の信用格付けデータを参考にするとよいでしょう。企業の格付けと同じように「AAA」を最高に「C」まで9段階に分けて評価されます。
個人での地方債で注意したいのは、地方債そのものの安全性よりむしろ途中換金でしょう。満期まで持っていれば元本保証されますが、中途で売却する場 合は売却損が発生することもあります。また、株式のように大きな市場があるわけではないので現金化するまでに時間がかかる場合があります。地方債は長期に 計画性をもって購入することをおすすめします。